口を開くたびにカクカク鳴る原因とは?
2022/08/13
口を開くたびにカクカク鳴る原因とは?
口を開いた時に鳴る音や、痛みについて解説します
【顎関節症】をご存知でしょうか?
口を開けるとカクっと音が鳴ったり、痛みを感じたりすることがあります。
食事やあくびで症状を感じることが多く、重症化すると喋ることも億劫になったりします。
特に女性に多く見られます。
今回はその顎関節症について解説していきます。
【なぜ音や痛みが出るのか】
いつの間にか音が鳴っていた。
気づいたら痛かった。
ということが結構ある症状です。
なので、きっかけという意味での原因はわからないことが多いでしょう。
しかし、生活習慣の積み重ねによって起こることがほとんどですので、
頬杖をつく癖があったり
片側の歯で固いものを食べる習慣があったり
また入れ歯や虫歯治療の関係でかばうような食べ方をしていたり
などなど、根本的な原因は生活の中にあります。
では、その結果なぜ音や痛みが出るのか?
顎関節には咀嚼筋と呼ばれる、食べ物を噛むときに使用する筋肉があります。
その筋肉が固くなると顎関節の開閉のズレが生じ、うまく開かないことにより音が鳴ったり、痛みが生じます。
そのようなズレた期間が長く続くと、顎のちょうど関節部分にあるクッションに異常が起こり、音が鳴ったり痛みを感じる状態が治らなくなってしまうのです。
【もしも顎関節症になってしまったら?】
人間は生きるのに必要なエネルギーを食事で摂取します。
また、コミュニケーションには会話が必要な場面もあるでしょう。
大きく笑うと口が開いてしまいますよね。
何が言いたいのかというと、顎の筋肉を使わず(完全に休ませて)生活することはほぼ不可能に近いのです。
すなわち顎関節症は、何らかの処置やセルフケアをしないと限りなく治りづらいということです。
では、もしも顎関節症になってしまったらどうしたら良いでしょうか?
患者様にお話しを聞いていると、歯医者を受診される方が多いようです。
顎の関節が痛くなって、「そうだ、整骨院に行こう!」とはならないですよね(笑)
歯医者での治療は主にマウスピースの作製になることが多いです。
おそらく噛み合わせを整えることで顎関節症を改善する目的だと思うのですが、これではなかなか良くなりません。
なぜなら固くなった咀嚼筋に対して直接アプローチしていないからです。
もし、顎関節症の原因が寝ている時の歯の食いしばりだとしたら改善する可能性はあると思いますが、ほとんどの原因がそうではなく、先ほど述べた通り、食生活だったり頬杖の習慣だったりが原因なので、マウスピースだけで改善する可能性は低いのです。
当院ではそのように生活習慣で固まった咀嚼筋に対して直接緩めるようなアプローチをしていきます。
原因となりそうな習慣をカウンセリングで特定することで、具体的に日常生活で気を付けることを提案します。
さらに、自身でできる簡単なストレッチを日々やっていただくことで、施術の効果を長持ちさせます。
そして、施術を繰り返すことで、徐々に痛みが減ってストレスなく食事を楽しめたり生活することができます。
と、ここまで大層なことを言ってきましたが、ひとつだけ問題があります。
それは、開閉時の音が無くなる保証はないということです。
これは顎関節の構造上、元に戻るかがやってみないとわからないからです。
咀嚼筋を緩めることで痛みは高確率で無くなっていきますが、顎の開閉を関節円板というクッションがスライドして行っているため、それがズレたまま戻らない可能性があります。
特に、痛みや音が発生してから長い期間放置している人の方が戻りづらい傾向がありました。
ですので、当院で施術を受けようと考えている方にはその一点だけご理解いただく必要がございます。
【最後に】
最後に、顎関節で悩んでいる方にオススメしたい簡単なセルフストレッチをご紹介します。
耳の後ろに親指の腹を当て、下にスライドさせていくと下顎の角があるのがわかると思います。
その角を親指の腹で前方に押し出しながら、下の歯が上の歯よりも前に来るように動かしてください。
咀嚼筋が固くなっている人は痛みを感じると思いますが、無理はしなくて結構です。
ジワ~と少し痛みを感じる程度まで動かして、元に戻します。
この運動を食前と食後に10回ずつ繰り返してください。
毎食おこなうのが望ましいですね。
症状が軽度な方はこれだけでもかなり楽になると思いますので、ぜひやってみてください。
以上が顎関節症についてのお話でした。
ありのみ整骨院 岸和田院
院長 永井